ドキュメンタリー映画の鬼才 原一男公式サイト

原一男facebook
原一男twitter

原一男の日々是好日 ―ちょっと早目の遺言のような繰り言―

トップページ > 原一男の日々是好日 > ニコニコ生放送「メディアゴン・チャンネル」
「ゆきゆきて、シネマ/
過激にトークを! 自由にバトルを!
第1回 「紀里谷和明監督」篇
縁あってニコニコ動画をやることになり、今公開中の「ラスト・ナイツ」のキャンペーンで超多忙の中、紀里谷和明監督にゲストとしてお出でいただいた。

私と紀里谷和明監督という組み合わせ。何、これ?ミスマッチ?と訝しんだ人も多いようだが、私の方は彼に会う前から親近感を抱いていた。私は自主制作自主上映を長年やってきたが、ベースは違えども、彼も自主制作自主上映というノリ=精神で仕事をこなしているとみたからだ。 自主制作自主上映とは、たえず「パイオニア精神」を持ち続けなければならない。映画の技法なるものも、自分の現場で試行錯誤しなければならない。したがって自分の作品の現場が学びの場になる。第1作「CASSHERN」から第2作「GOEMN」、そして「ラスト・ナイト」と監督として着実に腕を上げてきている。CGを多用した初期の作品から今回の役者の肉体、感情をきっちり組み立てて見せるという技量が格段にアップしている。 師モーガン・フリーマンの首をクライヴ・オーウェンが刎ねる長いシーンの、緊迫した映像処理の見事さ。3作目にして世界に通用する技を身につけた紀里谷監督はホントに凄いと思う。この作品、撮影実数50日で撮りあげたと聞いて私は驚嘆した。プロの名に恥じない。私の読みでは、彼はもっともっと腕をあげて、大監督へと成長すると見ている。 この作品、5年かかったという。その苦労たるや、彼の話を聞きながら、凄まじい苦労だったと思う。精神のバランスを壊す寸前だったらしい。この良質なエンターテイメントを日本人は見といて損はないと思う。
PageTop