ドキュメンタリー映画の鬼才 原一男公式サイト

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原一男の日々是好日 ―ちょっと早目の遺言のような繰り言―

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「ノンフィクションW ゆきゆきて、原一男
~反骨のドキュメンタリスト 70歳の闘争~」

「また泣いたんだって! ヤダヤダ! 見たくない! 恥ずかしい!」と、相方のプロデューサー、小林佐智子がほざいてます。コンチキショー!
泣いてる姿を曝す私が一番恥ずかしいと思ってるのに!
ヒトの気も知らないで。
いやぁ、現場で何度も涙を流したなあ。
でも仕方ないよなあ、今回の取材は、私が貧乏だった頃の、過去の悲しい思い出を辿っていったわけだから。
私の故郷の山口県宇部市の炭鉱住宅跡や、山口市を訪ねました。
率直に言いますが、私は「母ちゃんっ子」です。父親である人を全然知りません。
母親は苦労して苦労して私たち子どもを育て上げてくれました。
そんな母親の事を語ると思わず涙がこぼれたって仕方ないやないか!
親子ほど年令の離れたディレクターが私を見て何を感じとったんだろうか?と、私にしても不安なもんですよ!
私は今回は撮られる側、いわばまな板の鯉。私がいくらヤキモキしたってなす術がないでしょ。
まあ、不様に写ってないことを祈るばかりです!

(2015年9月11日)

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