6時間12分、すべてのシーンに打ちのめされた。時間感覚を超越した圧倒的な映画体験。その怒りとユーモアの緩急に「現実」を体感し、自分の感情とここまで対峙した映画はこれまでなかった。水俣で起こっている様々な問題は、人ごとではない。原一男監督の集大成で、間違いなく最高傑作。文字通り体を張り、20年かけて、本作を完成させた原監督の姿を目の当たりにした我々、後に続く者たちは何をすべきだろうか。